フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで

350年にわたって世界の数学者を悩ませ続けた難問が証明されるまでの物語。


問題自体は、誰にでも理解できる。ピタゴラスの定理がnが2より大きな自然数では成立しないというもの。詳しくはこちらを見てください。


存在しない、と証明するのは大変。n=4の場合,n=3の場合と順番に証明できたとしても、無限の自然数全てに対して存在しないことを証明するのは、至難の業。


証明で重要な役割をはたすことになる、日本人、谷山・志村予想についてもかなりのページを割いて記述しています。


1995年に証明を完成させた、ワイルズが他の数学者との付き合いを一切絶って、何年にもわたる証明に取り組む様子や、一度証明を発表したあとに一部に間違いを発見し、それを修正するまでの、ジリジリするような焦燥感は、読んでいても息が詰まるようでつらくなりました。


私のような、高校の数学で挫折したような人間でも楽しんで読めます。

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで