料理歳時記

辰巳芳子さんのお母様の著書。


昭和40年代に書かれたもので、昔ながらのお惣菜の紹介がメインですが、アイスクリームの作り方や、食品の冷凍保存についても書かれていて、今でも十分参考になります。あの時代に、アイスクリームの機械や、冷凍専用の冷蔵庫をもって、使い方をいろいろ試しているというのに驚きました。文章の中に、夫や子供に美味しいも食べさせるのが女の役目というような話もでてきますが、むしろ、本人が本当に食べることが好きなんだなと思わせられるくらい、伝統的な料理に対しても、新しい手法に対しても研究熱心な方です。


山椒や、ゆずなどの薬味、つまの使い方の大事さについて何度も書かれています。豆腐の味噌汁ひとつにしても、冬ならゆずを吸い口に使って季節感をだすことができるという話や、木の芽、山椒の花、山椒の実の使い方など読んでいると、今年は、庭に、ゆずと山椒を植えよう思いました。


牛蒡を紙のように薄いささがきにして、水にさらし花がつおをのせてお醤油をたらして食べるというのは、簡単でうまそうなので今度試してみます。

料理歳時記 (中公文庫)

料理歳時記 (中公文庫)