大人のための文章教室

すぐに役立つお話が満載の本。「です・ます調」と「だ・である調」の違いが参考になった。「です・ます調」は書き手と読み手の関係、上下関係への気遣いがある書き方。「だ・である調」は、書き手が公人として不特定の一般に対して語る文章。


で、私はこれまで丁寧にと思い、「です・ます調」で書いていたが、最近は「だ・である調」に変えてみた。正直言って書きづらい。「だ・である調」はよく考えて自分はこういうことが書きたいのだと意識しないとグダグダになる。「です・ます調」は丁寧な言い方で、論旨いい加減さを誤魔化すことができるように思う。


近づいていけない文章として公用文が挙げられている。おっしゃるとおり。あれはわかりやすく伝えようなんてさらさら思ってなくて、後からつつかれないように書くべきことは全て盛り込むみ、抜けがないことが第一。基本は全てだらだら書くか、全部書けないときは「等」を入れる。公用文はやたら「等」がたくさん登場し、しかも、その全ての「等」が何を示しているのか書く側は意識している。理解するもしないも読む側次第。


伝えたいことが伝わるようにすることが、書くことの第一の目的。そのためには、伝えたいことを絞り込む事が大事というのは身につまされる。私は何が書きたいのかわからないままに、だらだらと書き始めて収拾がつかなくなることが多い。

大人のための文章教室 (講談社現代新書)

大人のための文章教室 (講談社現代新書)