人工知能のための哲学塾
著者の三宅燿一郎さんはコンピュータゲームの中のキャラクターを人間らしく動かすための道具として人工知能を研究している人。
キャラクターの人間らしい動きって何なの? また、人間らしい動きを成り立たせる、人間らしい心とは何かを考える。考えるためのとっかかりとして、フッサールの現象学や、ユクスキュルの環世界という考え方、メルロ・ポンティの身体感覚などを持ち出してきます。
テーマ毎に簡単に哲学の考え方を説明して、ゲームに応用すると、こういう風に人間らしくなるんじゃないかと考察を進めていきます。著者がこれまで考えてきたことを吐露していく内容なので、こうすればこうなると明確な答えが書いてあるわけではありません。
しかし、人工知能と現象学への入り口として、今後自分で調べたり、本を読んでいrくきっかけとして大変興味をかき立てられる本でした。
著者には、人工知能の現在をきっちり整理したこんな本もあります。
フッサールの入り口として読んでみたいと思った本
生物は自分の都合に合わせて世界を見ているという、「環世界」について