名古屋駅の西側

久しぶりの泊りがけでの名古屋出張。名古屋駅の西側(太閤口)近くのビジネスホテルに泊まる。晩御飯を食べる場所を探して散歩がてらブラブラ歩く。この辺りは私が浪人して河合塾に通っていた頃の生活圏。それは1985年、駅から西へ10分くらい歩いたところにある寮に住んで駅前の予備校に通っていた。

 

その頃は新幹線のホームから見える場所に、河合塾代々木ゼミナール早稲田予備校の立派な校舎がそびえ立っていたものだが、今残っているのは河合塾だけ、代々木ゼミナールの校舎はホテルに、早稲田予備校の校舎もオフィスビルに改装されていた。その頃から、代ゼミの建物は生徒が減ったらいつでもホテルに改装できるようになっているという噂があったことを覚えている。子供の人数の推移を見れば、確実に予想できる未来だったので予備校の経営者にとっては織り込み済みだったのだろう。

 

その頃から、予備校生とパチンコ屋、ピンク映画に飲み屋ばかりのちょっとうらぶれた街だった。今も変わっていない。駅の近くは若い人向けの名古屋メシを売りにした店か、やきとん、串カツの店ばかり。少し落ち着いたお店はないかと探索範囲を広げて歩いてみる。

 

則武のあたりの古い商店街の一角に、インドネパール料理のお店があった。中を覗くと、お店の人はインドかネパールの人、お客も、インドの方達が8人ほどでテーブルを囲んで宴会をしている。店先の看板にあった料理の写真もおいしそうだし、値段も手頃なので入ろうかと考えたが、宴会の場に私が一人で入っていくのも気が引けてパス。

 

一旦、ホテル前まで戻って反対の方角をウロウロ。お店の入り口横にどて煮の大きな鍋がグツグツ沸いているお店を見つけた。かなり年季の入った店構え、中も雑然としていたが、女性ひとりと男二人が一組、男性の二人連れ、丸刈りだけどどう見ても妙齢の女性がひとり。狭いお店にしては賑わっていたので思い切って入ってみた。

 

どて、串カツ、酢締めのアジ、瓶ビールを注文する。どては少し臭みがあったけれど、まあまあ。串カツはバットのウスターソースに浸して食べる。酢締めのアジは2尾とボリュームたっぷり。

 

びっくりするぐらい美味しいってわけでないけれど、味のある店の佇まい、味のあるお店の女性たち、味のあるお客さんも込み込みでいい感じ。

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