SYNODS Lecture 「現在、過去、未来の視点から考える日本経済」片岡剛士

東京へ経済学関連のセミナーを聞きに行って来た。参加料と交通費を払って行くだけの価値のあるセミナーでした。5時間通しで講義を聞いた上に、当日会場にいらっしゃっていた飯田康之さんのお話も聞くことができました。


片岡さんは、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの研究員。デフレから脱却するために日銀は思い切った金融緩和を実施すべきで、目標とするインフレ率を定め、その率の達成をコミットメントする、いわゆるインフレターゲット政策を支持する立場です。


お話のなかで、一番印象に残ったのが、リーマンショックの後、アメリカやヨーロッパの中央銀行はバランスシートの規模を大幅に拡大する金融緩和を行ったが、日銀はほとんどやっていないこと。日本のみが工業生産の水準が3割低下した。これだけの落ち込み昭和恐慌の時以上であったこと。そして、アメリカは既にリーマンショック前の生産水準まで回復していること。(日本は未だ9割程度)


質問しそびれたのは、「なぜ日銀は、何度失敗しているにもかかわらず、デフレ脱却のための思い切った金融緩和政策を採用しないのか? 反対する勢力は誰なのか?」です。金融緩和政策でインフレになって損するのは誰なのか?もしかして、銀行だろうか。