1月9日に金沢能楽会の定例能に行ってきた。娘が金沢市の子供能楽教室に通っていたのをきっかけに能の公演に行き始めた。休日の午後、能楽堂の椅子に座って半分居眠りしながら能楽を見物するのが最近の密かな楽しみになっている。

 

今回の番組の「翁」は新年など特別な時にだけ舞われる別格の演目。神事なので途中の出入りはできないそうだ。地謡囃子方も羽織や、引きずるほど裾が長い袴など普段は見たことがない衣装だった。シテが素顔で登場して、舞台上で翁の面をつけて舞い、終わったら舞台上を外すという他の演目にはない流れとなる。

 

会場は着物の女性もいて正月らしい雰囲気がいっぱい。謡の教本を広げている方や、学生さんや外国人の方もいて満席。追加で折りたたみ椅子を入れていた。たくさんのお客さんに驚いた。

 

能は翁と西王母、野守の3番、狂言は「福の神」。今回も途中何度も睡魔に負けてしまいそうになったけれど、この夢現つの状態で過ごす時間が心地よい。

http://www.kanazawanohgakukai.jp/pdf/teirei2017_01.pdf

うろ覚えグローブトンテキ

ふとグローブトンテキを食べたくなり、日曜日の晩ご飯に作ってみた。グローブトンテキは、分厚めの豚ロース肉をステーキにしてウスターソースをベースにしてニンニクを効かせたソースで味付けしたもの。三重県四日市が発祥で、肉に切れ目を入れた姿が野球のグローブに似ているのでグローブトンテキと言うらしい。

四日市とんてき - Wikipedia

 

東京で一度食べた記憶をもとに作ってみた。スーパーで豚ロースを買う。ちょっと奮発して国産のちょっと分厚めのを4枚。肉の筋を切るように包丁の先でつついた後で、脂身の方から切れ目を3本入れる。フライパンに油を入れて薄切りにしたニンニクを炒めて肉を投入。両面をこんがり焼いたところで、日本酒とウスターソースを入れて煮詰めながら肉に絡める。ウスターソースが濃縮された黒々としたテリが食欲をそそる。付け合わせのレタスとポテトサラダと一緒に皿に盛り付けて出来上がり。

 

とんかつよりも簡単でボリュームもあり、子供達にも好評だった。

二宮翁夜話

 二宮尊徳が活躍したのは、19世紀前半頃。長年にわたる幕藩体制の矛盾がいろんなところで露見し、深刻な飢饉が2回もあるなど、農民の生活は疲弊していた時代だ。時代の状況が最近の日本になんとなく似ているような気がしたので読んでみた。

 

農村復興の手法を、誰にでもわかりやすく、実践できるよう具体的に書いている。あからさまなくらいに、わかりやすい。

 

まずは「分度」を守ること。分度とは、例えばある家の収入。田んぼが10反あれば、そこから収穫できる米の石高。その収入の範囲内で生活をしなさいと説く。次に分度の中で節約して少しでも余剰が出たら、無駄遣いしないで、将来のため、子供のため、村のため、国のために使いなさいと説く。これを「推譲」と言う。毎年、少しでも将来に向けて投資できれば、長期では圧倒的な差になると、複利の考え方も示しながら説く。

 

飢饉への対策も実践的だ。飢饉になりそうだとわかったら、まずは食料となる芋や大根などを空いた土地に植え付ける。いよいよ食料が欠乏してきたら、村全体にある米を買い上げるとともに、年少者や女性、老人を寺などに一箇所に集めて、一人、1日あたり米1合をおかゆにして4回に分けて与える。こうやって村全体の米の消費を節約する。一方で、体力のある男性には、給金を与えて田や畑の開墾作業や、食料となる蕎麦やジャガイモなどの植え付け作業、縄をなうなどの現金を稼ぐ商品生産を行う。こうやって、春に麦が実るまで耐えるのだ。開墾によって将来余分に収穫できる米などで、飢饉の時に使った給金を賄うことができるという。今で言えば、不況時に公共事業を多く発注する、財政政策だ。

 

能力がある人もない人も、どんな人でも食っていける方法を、実践しながら考えていく。今の世の中だったらどうするだろうか。

J-47 二宮翁夜話 (中公クラシックス)

J-47 二宮翁夜話 (中公クラシックス)

 

 

受験生

高校三年生の息子は今年受験。正月も塾の自習室に通って勉強していた。朝7時に起きる。ご飯と味噌汁の朝食を食べて、9時過ぎに弁当持参で家を出て塾の自習室に向かう。そのまま夜の10時まで勉強して帰ってくる。夕方にコンビニで軽くおにぎりかパンを食べるので、夜はご飯抜き。みんなと一緒のお惣菜だけ食べて風呂に入って11時過ぎには寝る。12月下旬からずっとこの生活だ。1日の例外もなくこのペース。親ながらよくやるなと感心する。

 

自分の受験の時とは大違いだ。ある時は3日徹夜で勉強したかと思うと、次の日はサボってほとんど勉強しない。とにかくムラが大きかった。彼は中学生の時から無理しない。けどサボりもしない。淡々としている。大事な試験や部活の大会があっても、意気込んで特別なこともしない。いつもと同じ生活だ。私や妻が前のめりになりすぎて普段食べないようなご飯を要ししたり、やたら頑張れなどというとかえって調子を崩す。

 

だから今回も、できるだけいつもと同じ生活をしていくつもりだ。

薔薇の名前 上

 14世紀前半、イタリアの修道院で発生した連続殺人事件を、修道士のウイリアムとその弟子アドソが解明していく物語。著者ウンベルトエーコの豊富な知識がちりばめられているので、中世ヨーロッパの歴史を知る入り口としてもおすすめ。異端審問、キリスト教における笑いの意味について登場人物が白熱した議論を繰り広げる。

 

著者の豊富なうんちくがストーリー展開とうまく絡み合っているので読んでいて無理がない。楽しく読み進められます。

薔薇の名前〈上〉

薔薇の名前〈上〉

 

 「パウドリーノ」も舞台は中世。コンスタンティノープルから東方のキリスト教の国を目指して旅するお話です。

benton.hatenablog.com

生命、エネルギー、進化

 生命はどうやって始まったのか? 植物や動物などの多細胞生物、細菌はなぜ今あるような形であり、今あるようなやり方で生きているのか? 生命に関する直球ど真ん中の疑問に真正面から答えてくれる本です。

 

主要なテーマは二つ。一つ目は生命の起源。著者は細菌であれ植物であれ動物であれ、どんな生命もエネルギーを得る方法は同じだと言う。その方法とは「レドックス反応と膜を隔てたプロトン勾配を原動力」としている。食物となるものから電子を抜き出してその電子を何段階にも受け渡ししながらゆっくり酸化させる過程でエネルギーを得ている。では、最初の生命はどこで生まれたのか。深海にあるアルカリ熱水噴出孔とのこと。

 

二つ目のテーマjは、生命誕生から20億年間は原核生物(細菌と古細菌)しか存在しなかったのに、なぜ、突然細胞核があって細胞小器官を持ち、有性生殖で子孫を増やし、多細胞生物に進化していった真核生物が生まれたのかという疑問です。著者は、古細菌の中に細菌が入り込んで共生し始めて、ミトコンドリアとなったことが全ての始まりだと言います。これによって細胞が使えるエネルギーが桁違いに増えたことで、細胞のサイズが巨大化し、ゲノムも大きくなり複雑な姿を形成できるようになったそうです。

 

その他にも、印象に残る記述がたくさんありました。

 

生命とはゲノムで受け渡しされる情報の流れであるとともに、台風や渦潮のように、エネルギーの継続的な流れによって維持される物理構造である。

 

細菌は個々の細胞が永遠に分裂を繰り返していくので寿命というものはない。真核生物は、永遠に受け継がれる生殖細胞生殖細胞を育むという役割を終えると死を迎える体細胞とに分かれる。

 

第4章のレドックス反応やプロトン勾配など、化学の知識がない私には難しいところもありましたが、わからないなりに適当に読み飛ばしても大丈夫。生命の根源について次々に種明かしされているようで、のめり込んで読んでしまいました。

 

生命、エネルギー、進化

生命、エネルギー、進化

 

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石川県の人口の変化

「地方の人口減少が大問題、石川県で言えば特に能登半島の過疎化が深刻。」といろんな機会に言われるので、石川県の人口の変化を調べてみた。

 

大正9年に日本で初めての国勢調査が実施された時のデータと、平成27年の国勢調査のデータ(単位:人)

 

                    大正9年             平成27年            増減

加賀地域                 232,782      393,719     +160,937

金沢市                  161,962                465,699          +303,737

能登地域                         352,616                294,590            -58,026

       (うち奥能登)      (129,038)                (68,195)           (-60,843)

合計                   747,360             1,154,008            406,648

        *奥能登は、輪島市珠洲市穴水町能登町

 

データを見て分かるのは

  • 金沢市への一極集中が進んでいる。石川県のほぼ半分は金沢市。都市圏で考えると多分半分以上。
  • 能登地域の人口減少が進んでいる。特に奥能登は人口がほぼ半減している。
  • 大正9年における石川県全体に占める能登地域の人口の多さ。人口の47%が能登地域だ。これは私が漠然と抱いていた印象を超える。

大正9年の時点でも、明治以降の人口増加、都市への集中がある程度進んだ後のデータなので、明治の初めもっと遡って江戸時代には、もっと能登地域の人口の比率が高かったのではないかと思う。また経済においても、それだけの人口を支えるに足る規模を持っていたのではないか。

 

夏になると奥能登の各地で行われる盛大なキリコ祭りは、往時の能登地域の経済的な裏付けがあってのものなのかと思う。

 

 

静かな正月

大学受験が目前の息子の生活リズムを崩さないようにと、今年のお正月は私の実家にも妻の実家にも行かずに金沢で過ごしている。こんなことは初めてだ。中一の娘だけは家族代表で大阪の妻の実家に預けてある。

 

8時頃にお雑煮を食べる。今朝は、おすましに丸餅、具はかまぼこと生麩と小松菜だけのシンプルな雑煮。私の実家風。

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昨日酒屋さんでもらった屠蘇散を一晩お酒に浸けて準備したお屠蘇は、甘いシナモンの香りが 効いていて意外と美味しい。棒鱈や昆布巻き、松前漬け、栗きんとんなど定番のおせちでお酒をたらふくいただいて気持ちよくなる。

 

一息入れたところで、辻占を引く。辻占とは石川県のお正月には欠かせないフォーチュンクッキーのような占いが中に入ったお菓子。妻によれば3つ引いて、その言葉を組み合わせて今年一年の運勢を占うらしい。私の結果がこれ。

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腹ごなしに近所の浅野神社に初詣に行き、そのついでに兼六園まで歩くことにした。途中雨に降られたけれど、兼六園に着いた時には青空が顔を出し霞ヶ池の水面に映る。

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兼六園を出て広坂、香林坊まで来てお茶でも飲んで休憩しようと思ったが、どこのお店も開いていない。明日2日からのところが多いようだ。日差しも出て気持ちいいのでそのま、せせらぎ通りを歩いて武蔵ヶ辻へ。コメダ珈琲店に行ってみるとたくさんのお客さんでほぼ満席。コーヒーとシロノアール(ミニ)で休憩。

 

コメダ珈琲店から家まで再び歩いて合計2時間半。家ではどちらもテレビを見ることなく、年賀状を見たり、昼寝したり、本を読んだりと至って穏やかで落ち着いたお正月。

 

ようやくお腹も空いてきたので、そろそろ飲みなおそうか。

百年の孤独

 年末の休みに入ってから読み続けて今朝ようやく読了。

 

コロンビアの作家でノーベル賞を受賞したガルシア=マルケスが1967年に発表した作品。マコンドという架空の都市がジャングルの真ん中に建設されて繁栄し、その後ジャングルにのみこまれて荒廃するまでの約100年間と、ある一族の盛衰の物語とを重ね合わせて描いていく。

 

ジャングルの低地に建設された都市のむせかえるような湿度や、人々の汗臭い臭い、家を蝕んでいく白蟻や、蠍、蜥蜴(トカゲ)、蚯蚓(ミミズ)。その中で一族の男たちは、練金術に入れあげる者、反乱軍のリーダーとなって政府に追われる者、家畜を飼って財産をなすが度を越したどんちゃん騒ぎで散財する者など、何か過剰のところを持っている。彼らは結局夢破れて家に帰ってきて引きこもる。家を支えるのは、一癖も二癖もある女たち。

 

約100年間の、6代にわたる一族の物語、しかも、男は世代が変わってもアルカディオかアウレリャノという名前が何度も登場するので親族関係を確かめながら読もうとするとややこしくて、なかなか小説の世界に入っていけなかった。終盤になって熱帯の自然の過剰さと、何かしらやり過ぎてしまう一族の過剰さ加減に身を任して浸るだけでいいやと割り切ったら何とも心地よかった。

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

 

 

大根のきんぴら

昨日、妻がコストコで2kgの豚バラのかたまりを買ってきた。半分はパンチェッタを仕込んで半分は豚バラ大根と鍋にして少しずつ食べることにした。

 

豚バラ大根の準備に大根2本を2センチくらいの厚さで輪切りにして、皮を厚めにむいく。大根と下ゆでした豚バラ肉、昆布、水を鍋に入れ火にかけて準備完了。あとはじっくり煮込む。

 

ここまで来たところで、残った大根の皮がどうにももったいなく思えてくる。金沢駅前の居酒屋さん「勝一」のお惣菜にこんなのがあったとふと思い当たり、きんぴらにすることにした。細く切った皮、鷹の爪の輪切りをごま油で炒める。しんなりしたら醤油、酒、みりんで味付けして完成。

 

甘辛い味でご飯のお供、お酒のあてにぴったりです。

 

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風呂場の修理

 風呂場の天井と壁のつなぎ目を覆っていたテープがカビてボロボロになり剥がれ落ちてから1年。妻から早く修理してくれと言われていたのだが、どうやって修理すればよいのやらわからず先延ばしにしてきた。先週末に妻から、なんとか今年中に修理するようにとの最終通告があり、覚悟を決めて修理することにした。

 

近所のホームセンター、「スーパーセンタームサシ」に行って修理に使えるものがないか探す。各種テープ類売り場に洗面台や浴槽と壁の隙間を埋める防水テープが売っていたのでこれを購入。以前貼ってあったテープのシールをきれいに剝がすために、剥離剤と、金属製のヘラも買って家に戻る。

 

まずは、剥離剤を古いシールに塗りつけて乾かないようティッシュペーパーでパックする。そのまま30分放置してからヘラでこそげとる。有機溶剤の匂いが浴室にこもってしばらく作業していると目が回りそうだ。一通り剥がしてから再度テュッシュペーパーに剥離剤をつけて仕上げに拭きあげる。その後で、重曹を溶かした水を霧吹きで吹き付けてから雑巾で水拭きする。

 

水分が十分に乾いたのを見計らっていよいよ防水テープを貼っていく。2ミリぐらいの厚さのシール材を隙間に押し込むようにしてズレないように貼っていく。テープ貼り自体は10分ほどの作業だったが、下地の掃除に2時間近くかかった。

 

風呂場に入るたびに気にかかっていた、天井と壁の隙間がきれいに埋まったので、これからは気持ち良く入浴できそうだ。

バブルの思い出

世の中との折り合いがうまくつけられず、1年くらい大学にいかずにぶらぶらしてたけれど、さすがにこのままじゃまずいと思い、かといって大学に行く気にもなれず、リハビリがてらバイトでもしようと思ったのが、1989年の12月初め。人と会話するのが嫌だったので、宅配便の配送センターで荷物の仕分けのバイトを始めた。夜の10時から朝7時まで。お歳暮やらクリスマスプレゼントやらで一番忙しい時期で、仕事はハードだったけれど、体を動かすことの爽快さと、とりあえず人の役に立っていることの充実感で休みもせず毎日通っていた。

 

24日も仕事。出勤するため阪急電車の梅田駅を降りて、JR大阪駅に向かう動く歩道を行く。帰宅ラッシュの時間で、クリスマスケーキを持って家路を急ぐサラリーマンやパーティ帰りの人たち、仲よさげなカップル達が、動く歩道に鈴なりになってこちらに向かってくる。自分はこれから底冷えがする倉庫で朝まで仕事だというのに、みんなやけにご機嫌だ。

 

自分だけが世の中から取り残されてしまった、この先どうなるんだろうという不安感が半分とこんな人たちと一緒にされてたまるかという反発する気持ちが半分。職場に向かったことを思い出す。

天満酒蔵

出張の帰り道、サンダーバードに乗る前に立ち寄った。大阪の天満は立ち飲み屋が軒を連ねるが、ここは座って呑める。瓶ビール大瓶が350円と値段は立ち飲み屋さん並み。ビール大瓶1本、燗酒、生中、野菜天ぷら盛り合わせ、きずし、鮭のあら炊き、関東煮4品盛り合わせ、トマトスライスで2,160円でした。安いわ。

 

お姉さんのぶっきらぼうだけどテキパキした接客も悪い気はしない。大変居心地のいい酒場です。

tenmasakagura.com

うめぼし電車

仕事で和歌山市まで行ってきた。サンダーバードで大阪まで2時間50分、大阪から和歌山まで紀州路快速で1時間15分、和歌山から和歌山電鐵で10分。遠かった、疲れた。

 

でも、和歌山電鐵は面白かった。行きの電車はクリスマスの飾りつけや近所の幼稚園児のサンタの絵も掲示されていてほのぼの。帰りはうめぼし電車が来た。我を忘れてたくさん写真を撮った。

 

終点の貴志川駅には、猫のたま駅長が勤務しているとのこと。 

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大掃除

いつかはやらなければ、と思いつつ先延ばしになっていた台所の換気扇周りの掃除をした。半年に一回はレンジフードを取り外して中の油をふき取らないと、フードの隅に油がたまって台所が油くさくなる。

 

先ずはホームセンターへ洗剤を買いに行く。いろいろあって迷う。セスキの炭酸ソーダというのが流行っているのかたくさん置いてあった。よくわからないので、売り場で一番強そうな名前の一番高い洗剤を買った。リンレイのウルトラハード油汚れ用。

リンレイ ウルトラハードクリーナー 油汚れ用 700ml

リンレイ ウルトラハードクリーナー 油汚れ用 700ml

 

 

去年、家を建てて15年目にして初めてレンジフードを分解できることが分かったので、掃除自体は簡単。ネジを緩めてフードを取り外し、全体に洗剤を吹き付けて雑巾で拭き取るだけ。ただし、積年の油が隅にべっとりとたまっていたので、きれいに取り除くのに少し手間取った。ついでにガス台の焦付きとシンク周りの油汚れも掃除して、ステンレス部分はクレンザーで磨いておく。

 

やり始めるといろいろ気になり始め止まらなくなる。やかんが真っ黒だ。ネットでやかんをきれいにする方法を調べると、汚れの正体は油が焦げて表面にこびりついたものとのこと。大きな鍋にやかんを丸ごと入れて重曹を入れたお湯で煮て冷めるまで放置しておけとある。

 

10年前にコストコで買った5キロ入りの重曹がまだ残っているので、早速やってみた。適当に重曹を放り込んだ水で10分ほどやかんを茹でる。温度が上がるにつれて炭酸水のような泡が出る。冷めてから、アルミホイルをくしゃくしゃに丸めたもので表面を撫でると、あら不思議、焦げがぺろりんと剥がれ落ちた。擦るまでもない、撫でるだけで十分。汚れが打ち上がっているので取っ手と本体の接続部分など入り組んだ所も竹串で少し突くだけできれいになった。今までどれだけゴシゴシと磨いても取れなかった汚れが、あまりに簡単に取れて驚いた。重曹(=炭酸水素ナトリウム)には油を乳化したり、たんぱく質を分解する作用があるそうだ。

 

これで毎日気持ちよくお湯を沸かせる。