ラグビーフォーラム

障害者スポーツ指導者協会主催のラグビーフォーラムを見物してきた。ラグビー日本代表のキャプテンを務めたこともある、広瀬俊明さんのお話が面白かった。2015年のラグビーワールドカップに向けて日本代表がどんな練習をしてきたかを話してくれた。驚いたことが二つ。
 
まずは、長時間の練習。朝5時半からの朝練、朝寝、午前10時からの昼練、昼寝、午後4時からの夕方練と、一日中j練習しては睡眠の繰り返しだったそうだ。そんな練習が2015年には年間160日あったのだ。広瀬さんはそんなハードな練習は1億円積まれても2度とやりたくない。と話していた。
 
もう一つは、徹底したデータの収集とデータに基づく管理。ドローンで上空からグランド全体の選手の動きを撮影したり、選手にGPSセンサーをつけて、各人が練習でどのくらいの距離を走ったのか、どの程度加速、減速を繰り返したのかを全てデータとして把握しているそうだ。そのデータと選手が申告する主観的な体調の状況を突き合わせて分析して、選手毎に体を壊さないギリギリの練習の負荷を設定するそうだ。
 
世界と戦うためには、そこまで徹底してやらなければ通用しないのだ。自分の仕事の分野において、どこまで出来ているだろうかと我が身に引き寄せて考える。

私立高校の試験

昨日は娘の私立高校の試験日だった。会場までバスで行くつもりが、しばらく待ってもバスが来ず妻が車で送って行ったらしい。歩いたところで30分程度なので、何かあると全くあてにならないバスで行くよりは最初から歩いて行くことにしたらと、娘には何回か提案してきたのだが、寒いので嫌だとか、靴が濡れると一日中気持ち悪いので、とか言っていた。仕方ないので、10分待ってバスが来なかったらすぐに歩いて行くようにと忠告しておいた。昨日の朝は雪が積もったせいで私の通勤路で車が渋滞していたので、もしかしたらバスも遅れるのではと思っていたら、案の定、妻からで娘を試験会場まで送ったとメールがあった。
 
夕方、家に帰った時に、「だから言わんこっちゃない。」
 
と娘に嫌味たっぷりに言いそうになったが、そこはぐっと飲み込んで、「遅刻しなくてよかったね。ところで試験はどうやった。」と聞いた。
 
娘によれば、英語は問題の量が去年に比べて随分と増えて全部できなかったらしい。彼女は得意の英語の出来が良くなかったので、「多分落ちたわ。」と浮かない表情。
 
鶏肉を醤油味で大根おろしと一緒に煮たものと、ポテトサラダの晩御飯を食べて、私立高校の試験終了を祝って、妻が買ってきてくれたカブトのケーキを食べて、久しぶりに3人でテレビを見てのんびり過ごした。

坐禅

1週間くらい前から坐り始めてから全身の力が抜けるまでの時間が短くなった。坐ると腰骨の上に背骨がすっと立って自然に肩の力が抜けてゆく感じがする。少しずつ体の向きと傾きを調整しながら一番首回りの筋肉が楽になるポイントを探す。全身の骨格の位置が時間とともに変わっていくからなのか、楽になるポイントも気がつくと少しづつずれるので時々調整する。
 
呼吸に意識を向ける。一番楽になるように姿勢を微調整する。音に意識を向ける。皮膚の感覚に意識を向ける。過去の出来事や未来の心配事が浮かんできたら、浮かんできたなと意識を向ける。私の視界の右側で黒猫は下半身だけコタツに入り長く伸びている。この猫は私が坐っていると私の視界に入ってくる場所に陣取る。気になる。
 
こんなことを繰り返していると40分は意外と短い。

五戒

五戒とは仏教において在家信者が守るべき五つの戒めのこと。
 不殺生戒 生き物を殺してはならない
 不偸盗戒 他人のものを盗んではならない
 不邪婬戒 浮気してはならない
 不妄語戒 嘘をついてはならない
 不飲酒戒 酒を飲んではならない
 
最初の4つは、「そりゃそうだ、そんなことしたらあかんやろ。」と思う。ただ、五つ目の不飲酒戒だけは解せない。厳しすぎる。ほぼ毎日お酒を飲んできたので、私は仏教の在家信者にもなれないと思っていた。
 
それが、最近少し変わってきた。それほどお酒を飲まなくなったのだ。きっかけは、体調が悪くなったこと。お酒を飲むと、肝臓に負担がかかるからなのか蕁麻疹が出るようになった。朝起きたときに体全体がだるい。気分がどよーんと沈む。蕁麻疹が出るようになった段階で、これはまずいと思い始め、試しに一晩酒を飲まないで過ごした。すると、翌朝調子がよくなったのだ。気持ちの落ち込み方が軽くなった。こんな調子良くなるならと、もう一日お酒を控えると更に体調が良くなる。もう一日、もう一日と続けて結局一ヶ月飲まずに過ごせた。
 
お酒で気分の落ち込みがひどくなってきたのには困った。朝起きても布団から出たくない。仕事したくない、こんな俺なんて存在しても仕方ない。と落ち込む一方だった。それがお酒を飲むのを一日やめると、のしかかっていた精神的な重荷から解放されるように感じた。当然と思っていた心身の不調はお酒が原因だったことに、お酒を控えてみて初めて気がついたのだ。
 
そう自覚すると、お酒飲みたいと思っても、その気持ちを抑えられるようになった。仏教徒になれるかもしれない。

シナボン

昨日の東京出張のお土産にシナボンjのシナモンロールを買ってきた。東京駅の八重洲北口近くのみやげもの屋さんが並んでいる一角に展示ケース二つぶんくらいの小さなお店があるのだ。シナモンパウダーと砂糖をまぶした薄くいパン生地をくるくると巻き上げて、甘くて白いドロッとした蜜のようなクリームのようなものをたっぷりかけた食べ物だ。
 
アメリカのシアトル発祥のお店で、日本には20年くらい前に吉祥寺に初めてお店を出したはず。東京の小金井に住んでいた頃で、オープンしたばかりの時に、妻がわざわざ行列に並んで買ってきてくれたことを覚えている。これぞアメリカという脳髄にまで響きわたる甘さが気に入って何度も買いに行ったものだ。
 
一年くらい前に東京駅の小さなお店を見つけて、3回は妻と娘へのお土産として買っている。レギュラーサイズとミニサイズがある。レギュラーサイズは一人で食べるには大きすぎるくらいのボリュームだけれど、ミニサイズはパン生地の固い皮の部分が全体に占める比率が高くなるので私はレギュラーサイズが好きだ。
 
これと濃いめコーヒーでいい朝食になる。


弱虫ペダル

息子が家に残していった「弱虫ペダル」を風呂に持ち込んで読んでいる。何故かよくわからないが35巻から45巻まである。風呂に入る度に1冊か2冊読んでいる。1冊で約30分。2冊読むとほぼ1時間湯船に浸かることになる。1時間湯船に浸かると頭皮からも全身から汗が吹き出す。風呂から上がってもしばらくは汗が止まらない。体が温かいうちに布団に潜り込んでそのまま寝ると、ホカホカのまま眠りにつくことができて誠に心地よい。

 
弱虫ペダルは、高校の自転車競技部を舞台にした物語。主人公の小野田坂道が高校2年生で2回目のインターハイのロードレースに出場している。少年漫画に特有の大げさな感情表現や大げさな擬音、これでもかと描き込んだ線、細かい活字が年寄りには煩わしいのだけれど、我慢して読んでいたらやめられなくなってきた。風呂で「弱虫ペダル」を読むのが毎日の楽しみになってきた。
弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 

 

橋本治

橋本治さんが亡くなった。学生時代から折に触れ著書を読んできた作家さんだ。どちらかというと、仕事がうまくいかないとか家に居ても面白くないとか、心をこじらせた時に橋本治の本を読んできた。評論なんかは決して読みやすいわけでなく、回りくどくてすんなり頭に入ってこない。順を追って腰を落ち着けて読めば、なるほどと思う。よくわかっていない奴でも理解できるように、丁寧に言葉を尽くして説明するので回りくどく感じたのだろう。どの著作を読んでも新しい、考えてもみなかった視点、論点を提示してくれた。何か悩んでいるときに読みたくなる人だった。

 

 

レアチーズケーキ

昨日の日曜日、暇にまかせてレアチーズケーキを作って見た。ジャムは何度も作ったことあるれど、ホットケーキかフレンチトーストくらいしか作ったことがない。本格的なお菓子は初めてだ。
 
今回参考にしたレシピはこちら
 
まずは材料の買い出し。クリームチーズ200グラム、ヨーグルト400グラム、生クリーム200グラム、砕いて底に敷くためのオレオ、板ゼラチンがスーパーになかったので粉ゼラチン、グラニュー糖。無塩バターはこの前レモンカードを作った時の残りがある。レモンも確か冷蔵庫に残っていた。
 
材料は全て冷蔵庫から出して室温に戻す。クリームチーズをこねて柔らかくしたところにグラニュー糖60グラムを加えて混ぜる。グラニュー糖のザラザラ感がなくなるまで混ぜる。そこに、湯煎して溶かした無塩バター、水でふやかしてから湯煎して溶かした粉ゼラチン、レモン果汁小さじ一杯、生クリームを混ぜる。これを、砕いたオレオを敷き詰めたケーキ型へ流し込む。後は冷蔵庫で冷やし固めて出来上がり。
 
ビスケット砕いたり、レモン絞ったり、湯煎したりと下準備に手間隙かかったけれど、作り始めれば材料を混ぜるだけなので、あっという間にできた。
 
冷蔵庫に半日安置してから食べた。ねっとりしてコクがあってうまい。心持ち酸味が物足りないと感じた。甘さや酸味が穏やかで、後味もスッキリしていい。凝った味や香りをつけていない、素直で穏やかな味。そのままでも十分美味しいが、2回目に食べた時はブルーベリージャムを添えて見た。酸味が足されて、これはこれで良い。
 
家族3人が3切れづつ食べれたので十分満足。ではあるけれど、材料費だけで千円以上かかっているし手間隙考えると、お店で、好きな種類のケーキを3つ買ったほうがいいかなという気もする。妻が言うには、ケーキは手作りしてもお店で買ってもお金はそんなに変わらないとのこと。街のケーキ屋さんがケーキを400円とか500円で売っているのは、今まで高いなと思ったけれど、今回自分で作ってみて、お菓子は材料費が高く、人件費や設備費を考えると、よくあの値段であれだけたくさんの種類を毎日準備できるなと思った。
 
次は、ベイクドチーズケーキかマドレーヌを作ってみたい。パンも焼いてみたい。
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失われた時を求めて3 花咲く乙女たちのかげにⅠ

失われた時を求めて3  花咲く乙女たちのかげにⅠ
2巻はスワンとオデットの恋の顛末のお話、最初はスワンが優位な立場で始まった恋が、付き合いが続いていくうちに立場が逆転し、スワンがオデットに翻弄されるようになる。スワンはこのままでは破滅してしまうという、ギリギリのところまで追い込まれる。しかし、最後にふと気付く。「あ、俺もともとオデットのこと、そんな好きなわけでもなかったわ。」と。


3巻はこの物語の語り手である「私」が、どういう経緯があったのか結婚したスワンとオデットの娘、ジルベルトと恋に落ちるお話。私もジルベルトも年齢は14、5。どうしても自分の恥ずかしい経験を思い出し、それと照らし合わせながら読むことになるので、胸が詰まる。相変わらず描写の解像度が高く、「私」の気持ちに引っ張られてドキドキする。13巻までこの調子で続くのだとすると最後まで読むのはきつい。

 

 

 

かき餅

正月の鏡餅をかき餅にした。ここ5年ほど毎年作っている。


鏡開きをしたら、鏡餅を2センチ角のサイの目に切る。松の内の間にお餅が乾燥しているので、包丁を両手で押さえて結構な力をいれなないと切れない。特に今年買った越山のお餅は水分が少ないのか硬くてそのままでは包丁の刃が入っていかない。1日お餅を丸ごと水に浸けてふやかしてから切った。切ったお餅はザルに並べて乾燥させる。私は居間の石油ファンヒーターの上に乗せて放置する。2週間程度で芯まで乾燥する。乾き切ってしまえば、カビがはえることもないので保存用の瓶などにいれておけば日持ちする。


1月14日に餅を切って乾燥させたかき餅が完成したので、今朝、オーブントースターで焼いて食べてみた。紅白のお餅が乾燥して淡いピンクと白のかき餅、味はもともとのお餅の塩味だけ。お米の甘みと旨味が1番よくわかる。去年までは娘も妻も食べず、私がひとりで楽しんでいたのだが、今朝は2人ともポリポリと手を伸ばしていた。いつもより早く無くなりそうだ。

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意識と仏教の話

「右手か左手どちらかの手をあげてください。」と言われた人が、心の中でどちらの手をあげるかを決断して、手をあげるまでの脳の活動を脳磁計でみると、その人が決断するよりも、何秒か前にすでに脳は本人が意識することなく、どちらの手をあげるか決めているそうだ。だから、脳磁計を見ると本人が決断する前に、どちらの手をあげるかがわかるそうだ。意識が決めているのではなく、脳のどこかで無意識のうちに決まっているのだ。意識は単にその結果を知らされて、意識が決めたと思い込まされているだけなのだ。
 
では、決めたのは誰なのか。何なのか。それは脳の癖のようなもの。その場での外界からの刺激、過去の記憶から刺激を脳が受け取り、脳が自動的に反応するのだそうだ。言い換えると脳の癖のようなものに左右される。
 
日々の行動の中でかなりの部分がこのような、刺激と記憶に対する脳の反応の癖によって左右されている。自分の意思や意識よりも、癖や習慣で行動が決まる割合が多いのだ。ということは、行動を変えたい時に、あまり自分の気持ちとか意思、高い意識に頼るのは得策ではないということだ。意識で行動を押さえ込もうとしても、無意識の脳の反応の癖に負けるのだ。
 
ここで、突然仏教の話になるが、仏教でいう「縁起」というのが、この脳の反応の癖のようなものだと思う。現時点での外界からの刺激と過去の記憶、習慣が合わさったものへの機械的な反応だ。今この瞬間の行動は、自分の意識が決めるのではなく、今この瞬間の状況+過去の積み重ねによって決まる。
 
ということは、今この瞬間の行動=反応の仕方を変えたければ、まずは外界からの入力を変える。つまり環境を変えるべきなのだ。環境を変えて行動を少しずつ変える。行動が少し変わることにより、次の瞬間には過去の記憶も少し変わる。そうやって少しずつ変える。
 
もう一つの方法は、脳が勝手に反応していることを自覚して、その反応の瞬間に気づいていること。お腹が空いて、無意識にお菓子を食べる。気が付いたらポテトチップスを一袋食べきってしまう。そんな時は、お腹が空いていることを感じる。ポテトチップスの袋を戸棚から取り出して、袋を開けることを意識する。袋に手を突っ込んで指先で一枚取り出して口に運ぶことを意識する。口の中で噛んで油が染み出してきて、舌先で塩味を感じる、カリッとした感覚。云々などと、しつこくやっているとあまり食べたくなくなるそうだ。
 
そうだ。というのは、意識するつもりが、何度やっても、いつの間にやら脳の癖に支配されて、夢中で次々にポテトチップスを口に運び、食べすぎてしまうからだ。

何のために

自分のために何かをしようとしても長続きしない。思っているほど自分の事を気にかけていないのだろう。自分の為に必要な物というのは実はそれほど多くなくて、命をつなぐだけの食べ物と、衣服と安心して眠れる場所があればその他は大したものは必要ない。だから、お金は大したインセンティブにならない。食べ物と服となる場所は、今の日本ならどうとでもなる。空き家はたくさん、自分で料理すれば食べ物も安い。古着も溢れるくらい流通している。


誰かの役に立ちたいと思う気持ちは、自分の利益を思う気持ちよりも、長く続く動機になる。子供のため、妻のため。べただけど誰かが喜ぶ顔を見たい気持ちは、生きて何かを成し遂げる理由になる。


もうひとつ強い動機となるのは、何かを企てようという気持ち。大げさな大義はないのだけれど、こんな事出来たら面白いだろうなとか、誰かをあっと言わせたい気持ち。いたずらごころと言ってもいい。誰に言われたことでもなく、大事でもないことを勝手にやり始めて、企てている時が1番面白い。成功しても誰かが褒めてくれるわけでなくてもいい。損得抜きで好きでやってるのがいいのだ。

ニトリで買い物

娘を塾へ送って行ってから、妻と2人でニトリで細々とした買い物へ行く。持ち手がちぎれたので新しい洗濯籠、塩と胡椒のミルや醤油差しなど毎日つかう調味料を置く台、ひとり分の味噌汁をつくるのにちょうどいいくらいの小さいステンレスの鍋、1人がけのソファに被せるカバーを買った。朝10時30分頃にお店に入ると、そこそこの賑わいだった。そこそこのデザイン、品質、そこそこ安い価格。とこだわりがなければ、普通に暮らす分には必要十分だ。

 

ニトリの次はやまやで贈り物用のお酒と米と岩塩を買う。晩御飯にタコ焼きをするというのでお供のビール350cc缶を1本、妻は梅酒を買う。

 

帰りに隣の岩本屋でお昼ご飯を食べる。妻はラーメンと唐揚げ、私は鶏塩タンメンと唐揚げ。日曜日のお昼だというのに店員さん2人で対応していたけれど、ピークの時にはお客さんをさばけるのだろうかといらん心配をしながら店を後にする。

 

雨が降り続くので午後は家にこもって、それぞれが昼寝をしたり書き物をしたり、本を読んだりと気ままに過ごす。私は昨日発注したiclever社製のiPad用折りたたみ式ワイヤレスキーボードが届いたので、早速そのキーボードを使ってこの文章を書いている。これまで使っていたキーボードは使う度にbluetoothの接続を設定しなければならなかったのが我慢できなくなって買い換えたのだ。薄く軽いけれどキーピッチが広く使いやすい。これなら出張先で報告書作成するのもはかどるわ。

 

 

 

 

失われた時を求めて(1)(2)

 最初はスワンはオデットのことをそれほど好きという訳ではなかった。スワンはわざと冷たく接して焦らしたり、手紙に返事を出さなかったりと強気の態度で接して、オデットを弄ぶ。ところが長く付き合ううちに立場が逆転する。あなたのためにいつでも時間は開けてあると言っていたのに、今日は観劇だ、友達にお茶に誘われていると会えない日が続く。そうなるとスワンは気が気でない。オデットの行動を知りたいと後をつけたり、約束もなしに不意に家を訪ねてみる。そのうちにスワンの頭の中はオデットのことで頭がいっぱい。何もしないで毎日オデットのことだけ考えて廃人のように暮らす。オデットに冷たくあしらわれ、焦らされて、時々優しくされてどんどん沼にはまっていく。もう、スワンは身を滅ぼす、というところで、スワンは気がつく。「あっ、俺それほどオデットのこと好きでなかったんや、あんまり好みの顔じゃないし。」

 

最初は19世紀末のパリの街や人の固有名詞がたくさん出てきたり、細かい心理描写がまどろっこしくて頭に入ってこなかったけれど、落ち着いて読むと、糸を針の穴に通すように過不足のない絶妙な表現であることに気づいた。

 

時間をかけてじっくり読みたい本だ。

失われた時を求めて(1)――スワン家のほうへI (岩波文庫)

失われた時を求めて(1)――スワン家のほうへI (岩波文庫)

 
失われた時を求めて(2)――スワン家のほうへII (岩波文庫)

失われた時を求めて(2)――スワン家のほうへII (岩波文庫)

 

 

 

牡蠣が来た。

広島のおばさんから牡蠣が届いた。50個くらいが発泡スチロールの箱に入って届いた。

 

早速中華鍋に牡蠣を積み上げ、家で一番大きなボウルを被せて強火にかける。10分くらいしてボウルと鍋の隙間から水蒸気が吹き出したら出来上がり。中華鍋をそのまま食卓に持ち込む。ナイフで殻を外してレモンを垂らしてかぶりつく。旨い。

 

旨い旨いと10個ほど食べたらお腹がいっぱい。残った牡蠣はフライパンで炒り煮にして、ニンニクとローリエ唐辛子を入れたオリーブオイルに漬けた。

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