ひとりのみ

息子の大学受験の結果を聞いてほっとした。1年間の浪人生活を乗り切ったのは息子だけど、私も肩の荷がおりてほっとした。

 

今晩は妻が仕事なので、一人で祝杯をあげようと、駅前の居酒屋へ出かける。予約でほほ満席だったが、なんとかカウンターの端っこに座らせてもらう。お通しの海老だいこんは海老の味がしっかり大根にしみている。海老は頭に味噌が詰まっていた。おすすめのぶりトロのお刺身はきらきらと輝いて見とれてしまう。鱈の真子煮は煮崩れないように昆布で巻いてある。

 

おとなりはお母さんと娘さんの観光客らしき二人連れ。梅貝の身を殻から出すのに手こずっていたが、なんとかワタもきれいに取り出せた。

 

燗酒を二合のんで1時間ほどで引き上げる。

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ブルームーン

 近江町市場の裏手にある、アメリカとメキシコ料理のお店。

 

がっつりとハンバーガーを食べたくなり、妻と息子を誘って出かけた。息子はベーコンバーガー、妻はベイクドマッシュルームベーコンチーズバーガー、私はチリバーガー。付け合わせは息子と私がフライドポテト、妻はハニーマスタードドレッシングのサラダ。

 

お肉をバンズで挟んでぎゅっと圧縮すると、チリビーンズが横からはみ出すが構わずに手づかみで食べる。付け合わせのポテトはたっぷりあって、ボリュームも申し分なし。サラダの量もたっぷりで妻も満足げ。

 

コーヒーのお供に食べたチーズケーキも、シンプルだけどうまい。アメリカの食べ物は、シンプルというか手が込んでないように見えるのがいい。

 

クラムチャウダーブリトー、ポーックチョップもある。次は夜に来たい。

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タンドゥール

名古屋駅前の迷路のような地下街の南側の端、ミヤコ地下街にあるカレー屋さん。

 

30年以上前に名古屋で浪人生活を送っていた時に、予備校をサボって映画を見た後に何度か立ち寄った。その頃はトヨタビルの地下にあったはず。当時はスパイスが効いたインドカレー風のものを食べさせる店は珍しくて、食べた終わった時に口から胃袋までがスパイスの刺激でスースーしたことを覚えている。

 

11時の開店を待ってお店に入る。60歳くらいの女性が一人で切り盛りしている。ご飯はターメリックライス、ルーは辛口を注文。1分もしないうちにご飯とソースポットに入ったカレーが出てくる。玉ねぎが大量に入ったカレーで、スパイスと酸味が効いている。一口目は旨味が少し足らないかなと思うぐらいあっさりしている。食べ進めるうちにしっくりくる。お客さんがどんどん入ってきて私が出る頃には満席になっていた。

 

食後にスパイスの刺激で胃袋がスースーする感じは昔と変わらない。油で胃にもたれないのでおじさんにも優しいのだ。

Craft Beer Dive Futa’s

休日の昼過ぎにビールが飲みたくなると行きたくなるお店。クラフトビールがおいしいのはもちろん。外に向けてガラスが広くとってあって、午後の陽射しで店内が明るいのがいい。マスターものんびりした空気を振りまいてくれる。適度に空いているカウンターに座ってパイントで1、2杯飲んでいると休日だなあと実感する。

 

飲み終わって、まだ明るい街中へふらふらと繰り出して行くのも気持ちいい。

ランニング

9時に家をでてランニングに出かける。

 

日差しが暖かい。つい1ヶ月前に雪に埋もれていたのが嘘のようだ。1週間前から朝にスクワット、プランクをして、夜にストレッチを続けているからなのか、走り始めの感触がいい。今日もゆっくり、ゆっくり走る。お店のガラスに映る自分の姿が幾分ぽっちゃりして見えるのは気のせいだ。

 

東山の交差点から天神橋まで4分、鈴見橋まで14分、イオン前が24分、田上の交差点まで35分だった。田上で折り返して出発地点に戻ったのが65分。

 

川の上流に見える山が真っ白で青空とのコントラストが美しい。暖かくてフリースの帽子と手袋はもう必要ない。天気に誘われたのたくさんのランナーが川沿いの道を行き来している。

 

1年の中でこの季節が一番好きだ。どんよりしtが雲が空を覆い、雨か雪に閉じ込められていた冬が終わり、暖かい日差しに包まれる。意味もなく外をウロウロしたい、太陽の光を浴びたい。

水溶液の濃度

中学2年生の娘、期末試験の結果が思わしくなく、妻に懇懇と説教されていたと思ったら、コタツでチーズ鱈をつまみに焼酎のお湯わりをすすっている私の向かいに座り、勉強を教えてくれという。問題集を見ると理科の水溶液の濃度計算だ。

 

40度のお湯に50グラムの塩化ナトリウムを溶かして置いて、その水溶液を10度まで温度を下げると何グラムの塩化ナトリウムが析出するのかというような問題だ。その中で、単純に水溶液の濃度を計算する小問があった。溶けている物質の質量を水の質量と溶けている物質の質量の合計で割った数字が濃度だよね。と一本人も理解していることを確認し計算させた。その間、私は本を読んで待っていた。機械的に計算するだけのはずなのに5分経っても10分経っても回答がない。何しているのかと顔を上げると、ノートいっぱいに割り算の計算をやっている。自信がないのか何度も計算している。

 

理科の内容はわかっていても、3桁程度の割り算に10分もかかっているようではいい点数取れない。話を聞くと割り算に対する苦手意識が強すぎて、割り算と聞いただけでもうダメと心を閉ざしてしまうらしい。「はぁ〜。小さい頃にそろばん習わせとけばよかった。」と心の中でため息。でも、そんなこと言っても仕方ないので、春休みに計算ドリル買って毎日3問でもいいから割り算の練習したらとアドバイスする。いつもなら、あからさまに不機嫌な顔をして「わかっとるし。」と反発するのに、今回は気持ち悪いくらい、「わかった。」と言っていた。

 

ここまでが一昨日の晩の話。昨日の晩に「割り算練習したか?」と聞くと、「塾の先生に割り算のプリントもらってきた。」と少し照れくさそうに言っていた。

情報と秩序

 経済というと、富を蓄積する、あるいは富を配分する方法を考えることを思い浮かべる。

 

しかし、この本の著者、セザー・ヒダルゴは、情報やノウハウを生み出してそれを製品という形で具現化することが経済活動だと定義する。ジェット旅客機やスマホなどの複雑な製品を次々と考え出し生み出せる地域が、活発な経済活動が行われていると考える。例えば、GDPが同じだとしても、石油や鉄鉱石などの資源を掘り出して輸出している国よりも、そこの国でしか作れないノウハウを詰め込んだ工業製品を輸出できる国の方が経済活動が活発なのだ。

 

製品を生み出す、情報やノウハウは高度に、複雑になればなるほど、個人だけで全部を考え出すことはできず、個人の集団である企業が保有することになる。しかし、航空機やスマホのように複雑なものは、1企業だけで全体を維持できない。分割して多くの企業のネットワークが支えることになる。経済活動を活性化するためには、いかに大規模な企業のネットワークを構成できるかにかかってくることになる。

 

大規模なネットワークを構築するためには、企業間の取引コストが低いことが必要であり、それを左右するのが人々の間で信頼関係があるかどうか、つまり社会関係資本ソーシャルキャピタル)が充実しているかだという。

 

経済活動を、情報を生み出す計算だと考える。複雑な計算をこなすためにには大規模で複雑な個人や企業のネットワークがあることが大事。

 

地域の経済を活性化するためにもいろんな人がああでもない、こーでもないと情報をやり取りする場が必要ということなのだろう。この辺を手掛かりにもう少し考えてみたい。

情報と秩序:原子から経済までを動かす根本原理を求めて

情報と秩序:原子から経済までを動かす根本原理を求めて

 

 

久々のランニング

歩道に積もった雪がようやくとけてきたので、ほぼ1ヶ月ぶりに走ってきた。

 

久しぶりなので、体の調子を確認しながら、ゆっくりゆっくり走りだす。雪の中の徒歩通勤や雪かきで結構運動しているつもりだったが、少し体重が増えているのか重く感じる。最近読んだ「ゼロベースランニング」や「アレクサンダーテクニーク」の内容を思い出しながら走る。意識したのは、

  • 歩幅を無理に拡げない。重心の真下で着地するイメージで
  • 足首で蹴らない。足首は柔らかく。足の裏全体で前方の地面をそっと手前に引き寄せて、最後に母指球で地面を抑える感覚で
  • 肩、腕は胸骨でぶら下げて脱力。腕は後ろに降るのではなく、下に引き下げる感覚で
  • 首回りも脱力。頭が体の動きに合わせてフラフラ動けるように
  • 脱力して体全体を重力に任せて地面にあずけるつもりで

 

柔らかい日差しの下、ゆっくりと脱力してフラフラ走るのがこんなに気持ちいいとは。どこまでも走り続けたいと思ったが今日は無理しない。杜の里のイオンで引き返して47分走った。

 

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おむすび

お弁当におむすびを持っていくようにしている。

 

朝に炊いたご飯を、大きめの茶碗一膳分おむすびにして、プラスチック製のおむすびケースに入れて持っていく。おむすびだけのこともあるし、朝食の味噌汁の残りを保温ポットに入れて持っていくこともある。胃の中に温かいものを入れると満足感が増す。

 

紫蘇の粉やシャケのふりかけを混ぜ込んでおむすびにすることもあるが、梅干しを入れた塩むすびに勝るものはない。この前はふと思いついて、焼いたスパムを中に入れて、カレー粉をまぶしたご飯でおむすびを作ってみた。いいアイディだと思ったが、それほどうまくなかった。

 

今使っているおむすびケースは、カバンの中で形が崩れることがないので気に入っているが、水分を逃してくれないのが残念だ。作りたてを入れると結露して湿っぽくなる。ラップでおむすびを握ってそのままに持っていくのもお米が湿っぽくなるので好きでない。カバンの中でおむすびの形を保ってく、湿気も吸収してくれるおむすびケースはないだろうか。

 

最近ようやく気がついたのだが、おむすびは固く握りすぎてはいけない。出来立てを食べるのならいいが、冷えるにつれてご飯がどんどん締まって、お昼には団子のようになってしまう。今はおむすびの形がかろうじて維持できる程度に、ふわっとにぎるようにしている。お昼にはちょうどいい硬さになる。

 

葬式の時にお手伝いに来てくれる人たちのために作る塩むすびが好きだった。梅干しも入っていないし海苔も巻かない、側面にゴマを少しつける塩味だけのおにぎり。たくさん作り置きするので、お米の表面がさらっと乾燥して口触りがいい。ちょっとだけつけたゴマの香りがアクセントになる。三角にすべきか、俵型にすべきかで、台所のおばさんたちが揉めていた。子供の頃はこのおにぎりが旨くて、たくさん食べ過ぎて胸が酸っぱくなった。

 

今はセレモニーホールでお通夜も葬式もするので、大量のおむすびを家で作ることもなくなったけれど、あのおむすびは旨かった。

母と過ごす

土曜日に一人暮らしの母の様子を見てきた。

 

この前の大雪の時は、ご近所の方々に雪かきや買い物で助けてもらったそうなので、手土産を持ってお礼に回る。お礼に行ったはずが、「あらー、久しぶり。よくきたね。」と大根やら白菜をたくさんもらう。

 

書道の団体の年次総会の案内状を往復はがきに印刷したいので、パソコンを見てくれという。文字の入力は出来るのだが、書式を整えたり印刷の設定をするのが苦手のようだ。往復はがきの往信と返信の文面がテレコになっている。30分ほど二人ですったもんだして、ようやくうまい具合に印刷できるようになる。

 

夜は鰤カマの塩焼きとナメタガレイの煮付け、白菜をシーチキンで煮たの、私が持参した牡蠣のオイル漬け(牡蠣は広島に住む母の妹が送ってくれた)、で晩御飯。テレビでオリンピックのカーリングの試合の見ながら食べる。「どうなったら勝ちで、何点入るのか?」と聞くので、「サークルの中心に1番近い場所に石を置いたほうが勝ちで、相手の石の中で最も中心に近い位置にある石よりも中心に近い位置にある自分の石の数が点数になる。」などとできるだけ正確に伝えようとするのだが、文字に起こしてみると自分でも何言ってるのかわかりづらい。

 

11時前には二人とも眠くなったので寝る。朝はチーズトーストにコーヒーを食べて、7時15分頃には実家を後にする。

本日の日本海

加賀市の実家近くの海岸から打ち寄せる波を眺める。海岸までの道路は除雪されておらず、長靴履いて歩いて行く。

 

写真を撮ろうとiPadを構えると、強風に飛ばされそうになる。波しぶきが霧のように舞っているのでしばらくすると全身湿っぽくなる。

 

海岸のテトラポットや堤防に波がぶつかって砕け散る様子や、沖の方から次々と押し寄せる波を眺める。波はどれ1つとして同じ形にならない。北斎の絵のように綺麗な波もあれば、中途半端に崩れてぐじゃぐじゃになった波。堤防を超えるような大きな波を期待して待つが、なかなか来ない。かと思いきや来るときは立て続けにやって来る。

 

寒ささえ耐えられれば、ずっと見てられる。

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何人で呑むか

昨日は気の合う友人3人で飲みに行った。一晩あけて何の話をしていたのかほとんど覚えていないが、楽しかったという感覚だけが、内蔵の疲労感とともに残っている。

 

飲みに行くなら3人くらいまでかな、と思う。それより多いと色々疲れる。仕事がらみの懇親会なら仕方ないが、プライベートなら出来るだけ少人数でじっくり話したいと思う。3人ならカウンターでも全員が1つの話題に集中できるし、他の2人で盛り上がっている会話を傍らで聴いているのも好きだ。

 

2人なら相手はよく話す人がいい。相手の話を聞いて相槌うって、ときどき自分のことも話すくらいがちょうどいい。話す割合は相手が8割、自分が2割。お互い親しくて、少々無言で過ごすことも気にならないくらい気を使わない相手なら、ぼつりぼつりと呟きながら燗酒を酌み交わすのもいい。

 

気が向いた時にふらりと呑みたいし、職場関係だと誘うのも誘われるのもいろいろと気を使うしので、最近は1人のことが多い。よく知っている店に出かけてご主人と話ながら呑むこともある。また、大箱の店で周りがガヤガヤしている中、カウンターで1人でボーッとしたり、文庫本を読みながら過ごすこともある。金沢だといろんな人が入れ替わり立ち代り出入りして、1人でもふらっと入れて、安いお店が少ないのが寂しい。駅の「黒百合」や「白山茶屋」が良かったのだが、新幹線開業以降はいつ行っても満員でなかなかは入れない。

 

フレンチトースト

娘が3日前からフレンチトーストが食べたいと言い続けていたので、朝食に作ろうと昨日スーパーで5枚切りの食パンを買ってきた。夜中の3時に目が覚めてネットでレシピを調べてみると卵を溶いた牛乳に半日くらい浸しておく様だったので、4時に起きだして仕込を始める。卵5個を牛乳200ccに溶いてスプーン2杯砂糖を入れる。そこに6つに切った食パンにつける。少し多いかと思いながらも一斤全部仕込む。

 

7時半になって妻と娘が起きたところでフレンチトーストを焼き始める。サラダオイルとバターをフライパンに熱して食パンを投入。弱火で蓋をしてじっくりと焼く。両面にこんがりと焼き色がついたら、ふわっふわっのフレンチトーストの完成。

 

メープルシロップをひたひたにかけて食べた。作りすぎて残すかと思いきやペロリと全部食べてしまいました。

 

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町内一斉雪かきの日

今日は一斉雪かきの日。町内で時間を決めて一斉に生活道路の雪かきをする。

 

まずは、自分の家の前の道路。車が踏み固めて岩盤のようになった雪を掘り起こす。昨日からの暖かさと雨で雪が緩んできたため車がスタックしやすくなっているので、この上にさらに雪が積もると面倒なことになるのだ。スコップを上から突き立てて適当な大きさの割れ目を入れてから路面と氷の間にスコップを入れるとポコっとレンガ状に雪の塊が剥がれる。この作業をひたすら繰り返して、家の前から融雪装置のある道路まで約30メートルを綺麗にする。近所の人たち5人でやったので1時間ほどで完了した。

 

次は、アパート横の路地。先週の大雪以来全く手付かずになっていて、今も車が通れない状態。そこを20人がかりの人海戦術で除雪する。掘り起こした雪はママさんダンプに乗っけて用水路まで運ぶ。しばらくすると町内会で手配した重機がやってくる。人間30人分くらいの働きだ。一気に路面があらわれる。ただ、もっと路地の奥まったところがもっと除雪が大変とのことで、すぐにそちらへ行ってしまったので除雪した雪を用水路まで運ぶのは人力ですることに。

 

雪の山を片付け終わったのはお昼前。約4時間休みなしに夢中で作業した。お腹が空いたので娘と二人で、マクドナルドでビックマックにかじりつく。肩やら腰やら足が疲れたので、午後はお風呂へ。1時間ほどじっくりお湯に浸かって、ハムカツで生大を飲んで家に戻って夕方まで昼寝。

 

今晩からまた寒波が来るとのこと。雪がちらついている。もう雪かきはご勘弁を。

牡蠣のオイル漬け

広島の叔母が牡蠣をたくさん送ってくれた。数えてみると45個もある。殻は小ぶりだけれど身はぷっくりと大ぶりで、蒸し焼きにして妻と2人で10個くらい食べるとお腹いっぱいになった。残りはオイル漬けにした。

 

蒸し焼きにした牡蠣を殻から外してオリーブオイルを引いたフライパンに入れる。火にかけると牡蠣から水分が出てくる。牡蠣のエキスを身に絡めるように煮詰める。あらかた水分がなくなったところで少し醤油をたらす。牡蠣とニンニク、唐辛子、ローリエを広口瓶に入れオリーブオイル注いで完成。1週間後くらいが食べごろ。

 

牡蠣を煮詰めていたフライパンに茶色いグリス状のものがこびりついていたので竹ベラでこそぎ取って舐めてみると、ものすごい旨味。これがオイスターソースか、行儀悪いけで竹ベラを手放せなくなった。

 

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