2015-01-01から1年間の記事一覧

日本人の足を速くする

日本人の体の構造に合ったトレーニングをして、最も効果的な体の動かし方を体得すれば、だれでも足が速くなる。ざっと見積もって100m走で平均0.3秒速くなると言います。世界陸上の400mハードルで銅メダルを2回もとった為末さんにそう言われると、試して…

アカマイ 知られざるインターネットの巨人

この会社のこと全然りませんでした。 世界の15%〜30%のWebトラフィックを配信している会社で、アメリカ政府やそうそうたる大企業がWeb上でのデータ配信をアカマイに委託しているとのこと。 アカマイ(Akamai)の本社は米国マサチューセッツ州ケンブリ…

稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則

「商店街振興」や「まちづくり」に関わったことがある人なら、おっしゃる通りと大きくうなずくと思う。 著者の主張は非常にシンプル。まちづくりはアセットマネジメント。土地の資産価値を上げるためにやるのだから、土地の所有者が本気でやらなければだめ。…

長平

橋場町に出かけた帰りに以前から気になっていたおでん屋さんの「長平」に寄ってみた。先客はテーブル席の4人連れだけ。カウンターに座る。おひたしや梅貝、いかの煮物、ハタハタの唐揚げなどのお惣菜が大皿に盛ってカウンターに並んでいたので、まずは甘エ…

機械より人間らしくなれるか? AIとの対話が、人間でいることの意味を教えてくれる

チューリングテストとは、 「機械には思考が可能か」という問いに答えを出すために、数学者のアラン・チューリングが1950年に提案した試験である。審判がコンピュータ端末を使って、姿の見えない「2人」の相手と5分ずつ、チャットする。一方は本物の人間(…

1913 20世紀の夏の季節

1913年の出来事を1月から12月までの各月ごとに追っていく。出来事といっても歴史的な大事件というわけでなく、カフカやプルースト、トーマス・マン、マルセル・デュシャン、ピカソ、マティス、ココシュカなどの芸術家の身の上に起こったことが、断片的に並ん…

名古屋へ一泊旅行

最近、娘がしきりに家族旅行に行きたいという。確かに息子が中学生になってからは連休は部活の練習や大会があって家族揃って旅行に行っていない。一週間前にも娘に言われて、ネットで沖縄やらグァムやらへのツアーを調べてみたけれど高くて手が出ない。温泉…

思考する機械 コンピュータ

毎日使っているけれど中身は全然わかっていないので読んでみました。 この本が面白いのは、コンピュータをマイクロプロセッサやメモリなどのハードウエアから語るのではなく、まず、コンピュータというものの考え方を説明します。 コンピュータというのは人…

イミテーションゲーム

現在のコンピュータの理論的基礎を確立したイギリスの数学者 アラン・チューリングが主人公の映画。物語は第二次世界大戦中に解読不可能と言われたドイツ軍の暗号「エニグマ」をチューリングがコンピュータを使って解読する過程を中心にして進む。 苦労の末…

ヒトラーランド ナチの台頭を目撃した人々

第一次世界大戦の終結からアメリカが第二次世界大戦に参戦するまでの間にベルリンに滞在したアメリカ人記者達が、ヒトラーが権力の座に上り詰めて行く過程をどういうふうに見ていたかを、まとめた本。 結論がわかっている後世の我々から見ると、どうして当時…

単独飛行

「乙女の金沢 春うらら市」に出店していた古本屋さんで見つけた本。作者のロアルド・ダールは映画「チャーリーとチョコレート工場」の原作となった「チョコレート工場の秘密」を書いた人、というのはいっしょに行った妻に教えてもらった。 1938年にシェルカ…

原始仏典 第三巻 長部経典3

第25経にこんな話がある。苦行者のリーダーである二グローダがブッダ非難してこう言います。「ブッダは人里離れた山の中で一人で瞑想していて、人と交際しない。片目の牛が群れを遠く離れて住んでいるようなものだ。知恵が駄目になったのだ。」と。 それに…

AIの衝撃 人工知能は人類の敵か

機械に大量のデータを放り込み、分析させて最適な方法を探るのが機械学習。脳の神経回路を電子で再現(ニューラルネットワーク)し、その回路に機械学習させるのがディープラーニング。ディープラーニングシステムがものすごい勢いで進化して、将棋の対戦ソ…

6才のボクが、大人になるまで。

主人公の少年が6才から18才で大学に入学するまでの成長を描いた映画で、男の子なら大人になるまでに経験するような危なっかしいこととか、女の子の話とか、どこの家庭にでもあるような揉め事とかが、淡々と描かれている。言ってしまえばそれだけなんだけ…

日本インターネット書紀 この国のインターネットは、解体寸前のビルに間借りした小さな会社からはじまった

インターネットイニシアティブ(IIJ)の創業者であり、現会長の鈴木幸一さんが、IIJを立ち上げてからこれまでの歩みをまとめた本。 エンジニアに担がれてIIJを立ち上げたのが1992年の12月。日本で始めてインターネット接続サービスを開始できたのが1994年の3月…

回顧録

牧野伸顕の回顧録。牧野は1861年(文久元年)に生まれ1949年(昭和24年)に亡くなっている。明治、大正、昭和にかけてずっと第一線で活躍した政治家。農商務大臣や文部大臣、外務大臣を歴任し、第一次世界大戦後のパリ講和会議の全権大使にもなっている。その…

原始仏典 第二巻 長部経典2

原始仏典の第二巻。第十六経、大般涅槃経にはブッダが旅の途中に病気になって亡くなるまでの様子が綴られている。その中で、いつもブッダの側にいる弟子のアーナンダに、ブッダがこう言う。 アーナンダよ。修行を完成した人は、四つの不思議な霊力を修し、大…

エルパソ

休みの日になると娘が友達を家に呼んで遊ぶので、私はなんとなく家に居づらい。妻も友達を家に呼んで味噌作りやら、なんやらとやるので、私はなんとなく家に居づらい。そういう時は、本を2、3冊かばんにつめて散歩に出かける。玉川図書館に籠って、本を読…

散歩

夜が明けると雲一つない青空。久しぶりに洗濯を外に干して朝飯を食べ終えても、妻と娘はまだ起きてこない。こんな天気のいい日に家にいるのはもったいないので、9時前に出発し独りで散歩に出かけた。 東山から浅野川を上流に遡っると川面に太陽の光が反射し…

大磯随想

昭和58年に東京白川書院出版の吉田茂の随筆などを集めた本。吉田茂の書いた文章を集めた「大磯随想」、吉田茂の対談を集めた「遠来蛙鳴」、長男の吉田健一との対談をまとめた「大磯清談」の3部構成となっている。 大磯随想の中にある、サンフランシスコ講…

露先

傘の布を骨に結び付けている部分が壊れた。骨がカーボンファイバーで持ち手が木製の気に入って使っていた傘だ。もう買ってから8年くらい経つ。しばらくは壊れたまま使っていたが、傘を見るたびに悲しい気持ちになるし、新しい傘を買うのももったいないよう…

時間

吉田健一の、句読点が極端にすくないうねうねと長い文章が続いていく文体に馴れるまでは大変読みにくいのですが面白いです。 時間というのは、時計の針が進んで行くように、自分と関係なく過去から未来へ淡々と流れるのではない。自分の意識が変化を感じて行…

触覚

3年ほど前から、時間を作って坐禅するようにしている。朝起きてすぐに坐ることが多い。最近なんとなく手順というか、坐っている間の流れが決まってきた。 まずは、背骨の上に頭を乗っけるようなつもりで姿勢を正す。それから、息を吐いて1、吸って2、と1…

最後に見たパリ

第1次世界大戦と第2次世界大戦の間のパリの雰囲気に浸れる本です。 新聞記者としてパリに滞在していた著者のエリオット・ポールが、彼が暮らしたユシュット通りの普通の人々の暮らしの様子と、戦争に向けて世の中が徐々にピリピリした雰囲気になっていくよ…

ネクタイ

ネクタイは20本くらい持っているが、普段使い回しているのはそのうちの5〜6本程度。柄や色合いが気に入らないとか締め心地に違和感があるとかちょっとした理由で使わなくなる。一旦使わなくなるとますます使いづらくなる。そんなネクタイがタンスの奥に…

How are you doing?

今も決して愛想のいい方ではないけれど、子供の頃は人とあいさつするのが苦手だった。あいさつしなければと思えば思うほど、照れくさかったり、こちらから声をかけるのが恥ずかしくなったり、冷たくされたらどうしようと心配したりと妄想がどんどんふくらん…

ランチョン

先日、出張で東京に行った時に神保町のランチョンでお昼を食べてきた。明治42年に洋食屋さんとして創業して今はビアホールになっている。吉田健一が毎週木曜日の午後に出版社の担当者と打ち合わせに使っていたそうだ。その頃の建物は火事で焼けてしまって今…

ふと我にかえるというか我を忘れるというか

年に何度か「あれ、俺何やってんだろ。」と仕事も家のこともすべてが面倒に感じる時がある。今日は、「定年までにあと10年ちょっとか、その割には毎日つまらない仕事してるよな。」などと考えていたら、ふさぎこんできた。 こんなときは、仕事しててもイラ…

吉田健一

正月休みの間ずっと読み続けてようやく読み終わった。 吉田健一は明治45年生まれ。吉田茂の長男。子供の頃は外交官であった父といっしょに赴任先であるロンドンや大連に行きイギリス人学校に通っていたらしい。完璧な英語を身につけ、英文学に詳しくて、文…

正月休み最終日

気がつけば正月も4日。年末は気合いを入れて自宅の大掃除を済ませ、1日、2日は実家ですごした。大阪の妻の実家へ行く予定は大雪で高速道路が通行止めだったので行けなかったのが残念。妻の両親や自分の母、子供達とあと何回いっしょに正月を過ごすことが…